造作大工ってどんな仕事ですか?
建築物の化粧としての木の部分を主として、家具や木製の建具などの取り付けや加工を行なっています。
木は生きた材料ですので、材料の特性(伸縮・堅さ・木目など)を知った上でその特性に見合った使用方法、使用箇所を考え、長年の使用に耐えられるよう工夫しながら材料の選定を行い、加工や組み立てをしていきます。ただし技術などの知識を身につけ一人前になるには時間と経験が必要な仕事だと思います。
木は意匠性が高いので、文化ホールやホテルなど高級感のある建物で使われることが多く完成したときの充実感が大きいと思います。
なぜこの職業に就いたのですか?
大工になりたいという思いからこの仕事を選びました。
日本の伝統的な建築の重要要素のひとつである、木材という天然素材の特性や意匠性をいかし、材料を加工し組み立て、取り付けする技術を身につけ、これを仕事としていきたいとおもっていました。
漠然と自分の持っていた大工のイメージでこの仕事に就きました。大工の募集で入社した会社が建築大工ではなく、建築物の化粧としての木を扱う造作大工が主体でした。
住宅等の木造建築とは違い、大規模な建築物を扱えるということで結果的にはよかったと思っています。
この仕事を選んでよかった事はなんですか?
木は空間に柔らかさや温かみ、木目による高級感などを与えるので、完成したときの満足感がとても大きいと思います。また、伝統的な道具や新しい道具と様々な道具を使って、工夫し考えながらものづくりを行なえる仕事だと思います。
技術や道具に関しては経験を積んでも学ぶことがなくならないような深い仕事だと思いますし、それを次の世代に継承していけるように技術を磨いていきたいと思います。作品が完成したときの充実感がとても大きい仕事だと思います。